貸会議室大手のティーケーピー(TKP)は新型コロナウイルスの感染拡大でテレワークを実施する企業が増加していることを受け、レンタルオフィス事業を本格的に始める。全国257拠点の貸会議室やホテル、宴会場をオフィスとして貸し出す。テレワークの規模の広がりを受けて、継続的なサービス需要が見込めると判断した。
サービス名は「BCP 支援オフィス」で、11日から提供を始めた。貸会議室の机や椅子をそのまま活用し、オフィスに適したレイアウトに変更する。これまでレンタルオフィスのサービスは企業側から要望があった場合に限って提供しており、小規模にとどまっていた。借り手の企業は非常時の事業継続計画(BCP)として、オフィスを分散させて非常時の備えにすることができる。
利用料は1坪(3・3平方メートル)あたり月額3万円からで、1人あたり1坪以上の利用を条件とする。登録利用者は、TKP子会社が国内で運営するシェアオフィス「リージャス」の共有スペースを無料で利用できる。
長期利用の場合には、壁の色や家具などを変える内装工事についても応じる。各部屋に加湿空気清浄機を完備しており、全館で消毒液を設置している。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、臨時オフィスの需要が高まっていることに対応した。
【図・写真】会議室の机や椅子を活用し、レイアウトを変更する(TKPが提供するレンタルオフィス)
♦日本経済新聞 WEB
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO57044350Z10C20A3TJ1000/